Kay K172 1950年代製 ¥ASK

レスポールモデルとほぼ同じサイズで(実際にはわずかにKayの方が小ぶりですが)作られ、シングルコイルピックアップを2機搭載、トラスロッド機能を持たせたネック補強をネックヒール部に装備。当時の価格はレスポールが$250なのに対し、こちらのKayは$200と、とてもB級ブランドとは思えない高価格で販売されていたことからも、当時のエレキギターの超新星であったレスポールモデルをかなり意識していたのだろうと思われます。当時のカタログにもしっかりと"Pro"の文字が書かれています。
そんなKayのプロラインであるK172ですが、ネックに関しては現代ではあり得ない極太シェイプなのでナット幅やネックシェイプを気にする方はそもそもこのギターをチョイスするのはやめた方がいいです。迷うことなくこのページから離れましょう。
恐らくは新品の組み上げ時からおかしかったと思われるテールピースのセンターずれを修正、指板の擦り合わせを行いました。弾きにくいなりにプレイアビリティを向上させています。おそらくハードケースは当時の純正品と思われ、その他本体はフルオリジナル。外観は細かい塗装剥がれや傷はありますがコレクターズレベルで極上コンディションです。
1954年から1956年までのわずか3年間しか作られることのなかったKayの最上位機種K172。その後1957年には同一ボディでさらにゴージャスな装飾を持つBarney Kesselシリーズが登場、カタログからは姿を消すことになります。
Kayが勢いのあった頃の、王者ギブソンに挑んだ意欲作。

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